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ウィンターミュート(Wintermute)、大量の仮想通貨売却で市場操作の疑い

Wintermuteによる大量の仮想通貨売却は市場操作か

大手マーケットメーカーのWintermute(ウィンターミュート)は、保有する仮想通貨の大規模な売却を開始したことで、市場操作の疑いが浮上している。

デジタル資産マーケットメーカーのウィンターミュートは、FRB(連邦準備制度理事会)の重要な会合を前に、過去3カ月間で、保有する数百万ドル相当のビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)を売却し、仮想通貨市場を操作したとして告発されている。

同社は保有するこれらの資産の約40%を売却。同社による積極的な売却は、10月に発生した壊滅的な「仮想通貨ブラックフライデー」を受けてのものであり、報道によると、同社は1億5,000万ドル(約234億円)以上のロングポジションを清算しており、市場操作に関する憶測がさらに高まっている。批評家からは市場操作の可能性への懸念が上がっている一方、同社の経営者側は自社の取引活動は標準的であると主張している。

流動性供給か市場操作

一部の市場参加者から、同社が意図的な価格抑制=市場操作しているとの非難があがっている。

同社の大量売却を受けて価格は下落しており、多くのトレーダーは、このような継続的な売却がビットコインとイーサリアムの最近の価格下落の一因となっていると考えている。現在進行中の売り圧力は、ビットコインが新たな高値を更新するのを防ぎ、価格を抑制しようとする意図があるように思われる。このような行動が証明されれば、市場操作の一形態とみなされる可能性がある。

同社はコインベース(Coinbase)やバイナンス(Binance)といった取引所の主要な流動性供給者として事業を継続している。オンチェーントラッカーは、2025年12月24日にウィンターミュートから匿名アドレスへ、約291万ドル相当の1,540万アービトラム(Arbitrum/ARB)トークンが送金されたことを確認。このような高頻度取引は、純粋な資産清算ではなく、オプションポジションのバランス調整や流動性不足時の厚みの確保に関連することが多いとみられている。

一方で、同社のエフゲニー・ガエボイ(Evgeny Gaevoy)CEO(最高経営責任者)は、10月10日の市場暴落後に同社がバイナンスを提訴する計画があったという噂を「全くのデタラメ」と公言。同社はこれまで法的措置を取ったことはなく、今後も取る理由がないと明言し、2025年11月4日に未確認のXアカウントから発信された申し立てを否定している。

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