家の中のちょっとしたスペースを掃除するのに便利なハンディクリーナー(ハンディ掃除機)。近年主流のコードレスタイプなら、車内の掃除でも活躍します。ダイソン・シャークといった海外メーカーだけでなく、アイリスオーヤマやレコルトのような生活雑貨メーカーからも、超軽量モデルや吸引力の高さを謳う小型モデルなどさまざまな特徴を持った商品が展開されていますよね。はたして、吸引力はどのメーカーの商品が最強なのでしょうか?
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気のハンディクリーナー41商品を集め、5つのポイントから比較して徹底検証。おすすめのハンディクリーナーをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストなハンディクリーナーは「時間も場所も選ばず、気になったときにサッとゴミを吸い切れる商品」。徹底検証してわかったハンディクリーナーの本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストなハンディクリーナーを「時間も場所も選ばず、気になったときにサッとゴミを吸い切れる商品」と定義。そんなベストなハンディクリーナーを探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位のハンディクリーナー41商品を集め、以下の5つのポイントから徹底検証しました。検証①:吸引力検証②:軽さ検証③:操作性検証④:お手入れのしやすさ検証⑤:静音性
おすすめスコア:4.64(2025/12/26時点)
最安価格:8,999円(2025/12/26時点)
軽さとパワーのバランスが絶妙。頻繁に使いたい人は要注目
MOOSOOの「ハンディクリーナー K12」は、軽くてよく吸うハンディクリーナーを探している人におすすめ。ノズルを含んでも0.52kgと最軽量クラスで、高い位置や離れた位置を掃除しても掃除している負担をほとんど感じません。軽量ながらパワーは十分なもの。1往復したあとの画像を確認したところ、ほとんどすべての素材で満点評価に。目につくゴミは1往復で取り切り、カーペットに絡んだホコリのような難易度の高いゴミであっても2〜3往復で完全に吸い切りました。スタミナや集じん容量も十分。説明書によると連続稼動時間は標準モードで21分、パワフルモードで15分です。コンパクトながら集じん容積は0.15Lほどと多く、毎日使ってもゴミ捨ての頻度は週に1回程度でOK。加えてブラシツールが本体と一体化しており、ワンタッチで引き出すだけでサッシやキーボードの掃除にも対応できます。置くだけで充電できるスタンドも付属しているため、リビングに置いてサッと取り出す使い方も可能。設置場所・掃除場所にかかわらず使いやすい、ハンディクリーナーの理想といえる商品でしょう。
おすすめスコア:4.57(2025/12/26時点)
最安価格:3,490円(2025/12/26時点)
圧倒的な軽さと吸引力。稼動音の大きさには注意
アピックスインターナショナルが展開する「ハピカル 2wayクリーナー AHR-606」は、吸引と送風の2WAY仕様が特徴のハンディクリーナーです。フローリングやクッション、サッシで十分な吸引力を発揮し、短い毛足のカーペットも1往復でゴミを取り除けるなど高性能を示しました。重量はわずか0.35kgと非常に軽く、高所や長時間の掃除でも腕が疲れにくい設計です。コンパクトな32.5cmの全長と持ち手の持ちやすさも、使い勝手の良さを後押ししています。操作性とお手入れの面ではやや課題が見られました。充電スタンドは付属せず、ゴミ捨ての手順はツータッチでスムーズとはいえない構造です。また、お手入れブラシは付属せず、集じん容量も少なめであるため、頻繁なゴミ捨てが必要になる可能性があります。稼動音は70.9dBと大きめで、音に敏感な環境では使いづらい場面も想定されます。ただし、吸引力・軽さ・携帯性を優先する人には、十分検討に値するモデルです。
おすすめスコア:4.56(2025/12/26時点)
最安価格:39,600円(2025/12/26時点)
操作性を重視したい人に。日常使いには吸引力も十分
シャークニンジャの「EVOPOWER DX 充電式ハンディクリーナー WV516J」は、フローリング用延長ノズルを取りつければ、スティックタイプの掃除機に変身します。汎用性が高く、弱点らしい弱点は見あたりません。肝心の吸引力も申し分ないレベル。サッシや毛の長いカーペットの掃除は多少の吸い残しも見られましたが、フローリングやクッション・革のカバーの上のゴミは、ほとんどきれいに吸い切りました。日常の軽いお掃除で、吸引力に物足りなさを感じることは少ないでしょう。お手入れも手軽。ダストボックスのバネが強くゴミが飛び散りやすいものの、ワンタッチで捨てられるため、慎重に捨てれば問題はないでしょう。集じん容積は0.11Lと十分にあるため、ゴミ捨ての頻度もそれほど多くはありません。ただし、フィルターの後ろはゴミが溜まりやすい印象でした。フィルターの水洗いはできるものの、手入れの頻度は高そうです。とはいえ吸引力も十分で疲れにくく、気になるデメリットもありません。「とりあえずシャーク」で買っても後悔はしないでしょう。
おすすめスコア:4.51(2025/12/26時点)
最安価格:16,500円(2025/12/26時点)
広い吸い口と抜群のスタミナで、シーンを選ばず活躍する1台
1995年に創業されて以来、アメリカのクリーナー市場を席巻しているシャーク。同社の「EVOPOWER」シリーズはスリムなフォルムが叶える使いやすさが魅力です。「W35 WV280J」は、パワフルな吸引力を求めている人や、長時間掃除したい人に向いています。アプローチする素材への吸着力と吸い込む力の両方がトップクラスで、毛足が短いカーペットに絡んだお菓子や髪の毛も1往復でほとんど吸引可能。吸い口の裏にはラバーのような素材があり、通過したゴミも取りこぼしません。一方で吸引力が高すぎてしまい、革素材の検証ではカバーへの張りつきが強く、肝心の青砂を残してしまうミスも。また稼動時は80.3dBと、音楽や人の声が聞こえないレベルの轟音が起こる点にもご注意ください。付属品は比較的多く、基本のバッテリーに加えて予備のバッテリーも付属。2つ併せて使うと24分連続で使えるため、車の掃除や大掃除などスタミナが必要なシーンでも活躍するでしょう。
おすすめスコア:4.46(2025/12/26時点)
最安価格:10,827円(2025/12/26時点)
スタミナ十分で使い勝手よし!パワフルかつ静かな軽量機
ケルヒャーの「家庭用ハンディクリーナー CVH 3 Plus」は本体重量が0.57kgと軽量なのが特徴です。加えて持ち手は12cmと細いため、女性や子どもの小さな手でも馴染みやすく、かつサイズはノズルを含めて51cmと長め。ソファの隙間や自動車のフロントなど、手が届きにくい場所にも使えるでしょう。使い勝手のよさ・軽さ・静かさと複数の項目で高評価が目立った同機。吸引力も申し分ないレベルで、床やクッション素材であれば2往復程度で完了します。ただ、吸い口の素材がツルツルとした質感で、革素材やカーペットはゴミへの引っ掛かりが弱いのが難点。かけ心地はよいもののゴミも通過してしまう結果となりました。とはいえ、大手メーカーから販売されていることもあり、充電スタンドあり・20分連続使用可能など、ハンディクリーナーに求めるさまざまな機能をバッチリおさえている1台です。
おすすめスコア:4.45(2025/12/26時点)
最安価格:22,000円(2025/12/26時点)
ツール豊富でパワフルな1台。軽くはないが吸引力に不満なし
シャーク「EVOPOWER EX WV415JBR」は「EVOPOWER EX」シリーズの2023年モデル。同シリーズの「WV416JGY」との違いは付属品程度で、吸引力をはじめとしてスペックに差はありません。強すぎる吸引力により床材に貼りつく感覚があった「W20」「W35」と比べると、ほどよい吸引力を維持しながら掃除できます。とくに驚きなのはカーペットでの結果で、毛足の長さにかかわらず1往復でスッキリと吸引。モーターヘッドがゴミをかき出しながら進むため、コロコロでかけたかのようにお菓子のクズも髪の毛も取り切りました。稼動時間は最長35分とハンディクリーナーのなかでは長い部類。そんな力強いモーターを叶えるべく、本体重量はノズルを含めない状態でも0.62kgと平均的です。近年どんどん軽量化が進んでいることもあり、あまり軽いほうとはいえないでしょう。スティッククリーナーにも変身できる延長ノズルこそ付属していないものの、ファブリック用ツールやモーターヘッドと、家中の素材に対応した付属品が豊富。そのぶん価格は張るものの、汎用性を上げるなら一考の余地があるでしょう。
おすすめスコア:4.43(2025/12/26時点)
最安価格:12,800円(2025/12/26時点)
人気シリーズの型落ちモデル。ソファやシーツには使いにくい
シャークの「EVOPOWER W20 WV250JWH」は「EVOPOWER」シリーズの2020年モデルです。上位モデル「EVOPOWER W35 WV280J」とは性能の面ではほとんど変わらず、違いは予備バッテリーがあるか。「W35」は予備も含めると24分の稼動時間ですが、本商品に付属するバッテリーは1台のみで、連続使用時間は12分です。吸引力の検証では「W35」同様、ほとんどの素材でおおむね優秀な結果に。毛足が長いカーペットにまいたゴミでも一往復でほとんど取り切っていました。ただ、吸い口が広く吸引力が高いため、フローリングでも引っかかる感覚がある点にはご注意ください。とくにクッションカバーや革素材のような薄い布地だと吸着が強く、進むのがやっとになります。ゴミをワンタッチで捨てられるうえ集じん容量は0.17Lと大きく、ゴミ捨ての手間は少ない同機。ダストカップ・フィルターの水洗いも可能ですが、これらのパーツはボタンを押してすんなり外れるわけではなく、やや力が必要な印象でした。とはいえこのような扱いにくさが気にならないなら、安くシャーク製品を購入するチャンスです。
おすすめスコア:4.43(2025/12/26時点)
最安価格:3,820円(2025/12/26時点)
静音設計が魅力。アタッチメントが豊富で幅広い場所に対応
ヒーローグリーンの「ハンディクリーナー HV-22GY」は、アタッチメントが豊富で静かなものがほしい人におすすめ。延長パイプ・隙間ノズル・ブラシノズルが付属しており、家に掃除機がなくスティッククリーナー代わりに使いたい人から高い位置の掃除を終えたい人まで、幅広く使いやすいでしょう。稼動音は平均58.7dBとトップクラスに静かで、本体重量は580gと軽量。クッションカバーやカーペットに張りつきやすく髪の毛を取りこぼしたものの、ほとんどの場合は3往復以内で掃除を終えられます。シーンや時間帯を選ばず、気が向いたときにサッと掃除できる理由がそろっているといえるでしょう。フィルター・ダストカップ・各ノズル・延長パイプは水洗い可能でお手入れは十分しやすいものの、お手入れ用のブラシはなし。集じん容積も0.1Lと頻繁なゴミ捨てが必要そうです。ゴミ捨てにも2工程必要で、手軽さにはやや欠けるでしょう。連続稼動時間は通常モードで約20分、強モードで約15分と特別長くはありません。とはいえ延長ノズルはほかのハンディクリーナーにはなかなか付属しておらず、家中を掃除しやすい工夫は多い1台でした。
おすすめスコア:4.42(2025/12/26時点)
最安価格:18,745円(2025/12/26時点)
吸引力と軽さを重視する人に。持ち上げても疲れにくい重さ
オークローンマーケティングの「ショップジャパン インビクタスワン」は、吸引力と軽さを重視したい人におすすめです。吸引力は良好で、フローリングでは1往復で細かいゴミまで吸い取りました。カーペットでは毛糸を吸い取るのに苦労したものの、サッシやクッションではほぼ1往復でザラつきがなくなっています。本体の重量は0.51kgと非常に軽量です。持ち上げながら掃除しても、疲れを感じにくいでしょう。持ち手の太さが10.5cmと掴みやすく、掃除するときに本体を大きく傾ける必要がないのもメリットです。ラクな姿勢で掃除できますよ。集じん容積は0.35Lと小さすぎず、ゴミ捨て頻度を少なく済ませられるでしょう。ダストカップやノズルなどを水洗いできるのも魅力です。しかし、ゴミ捨ては本体を外してからダストカップを取り外す必要があるうえ、お手入れブラシも付属していません。稼動音が73.0dBと大きめなのも気になります。とはいえ、性能は良好で部屋に馴染みやすいスタイリッシュなデザインもうれしいポイント。また、充電スタンドはA4サイズより小さいので、好きな場所に設置できます。設置場所が限られている人にとっても、魅力的な選択肢といえるでしょう。
おすすめスコア:4.41(2025/12/26時点)
最安価格:4,800円(2025/12/26時点)
目につくゴミは一撃!パワー十分でスレンダーな1台
もともとは生活用品メーカーだったアイリスオーヤマは、大手家電メーカーの技術者を採用することで2010年代からは本格的に家電業界にも参入。家電メーカーではなかなか実現できない低価格と確かな技術力をウリにしています。「充電式ハンディクリーナー IC-H50-B」は家電専門メーカーから発売された商品ではないものの、十分な吸引力を持ち、どの素材が相手でも1往復で大部分のゴミを取り切りました。一方、吸い口の先端がツルツルしていることや、吸い口が広く張りつきやすい形状であることが裏目に出てしまい、髪の毛や繊維に絡んだお菓子のクズのような目に見えないゴミには苦戦。とくにきれいにしておきたい食卓やキッチンで使うよりは、車内やトイレなど「サッと目につくゴミを取れたらよい」という場所の掃除におすすめです。完璧な掃除には一歩及ばないものの、ノズルを含んでも0.54kgと軽量ながら、サイズは49.0cmと棚の上や車のフロント部分にも届きやすい大きさ。長時間の掃除でも疲れない軽さと場所を選ばず掃除できる安定感を両立した、魅力あふれる1台です。
監修者:石井和美(家電プロレビュアー)
ガイド:田丸大暉(Hiroki Tamaru)(家電製品アドバイザー・家電製品エンジニア・元家電メーカー販売員/マイベスト 白物家電担当)
※ 監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。


