英国の大手銀行ロイズ・バンキング・グループ(Lloyds Banking Group)が、トークン化預金を用いてトークン化された英国債(ギルト)を購入する取引を完了したと1月7日に発表した。
発表によると今回の取引は、英国で初めてトークン化預金がパブリックブロックチェーン上で発行された事例であり、英ポンド建て預金(sterling deposits)を裏付けとするトークン化預金をパブリックブロックチェーン上で発行・利用した点では世界初だという。ロイズは、同取引をデジタル金融における節目となる取り組みと位置付けている。
この取引はロイズ・バンキング・グループ傘下のロイズ・バンク(Lloyds Bank PLC)が、カントン・ネットワーク(Canton Network)上でトークン化預金を発行する形で行われたとのこと。
ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツ(Lloyds Bank Corporate Markets)は、発行されたトークン化預金を用いて、デジタル資産プラットフォームのアーカックス(Archax)からトークン化された英国債を購入した。その後、アーカックスは裏付けとなる資金を通常のロイズ口座へ戻したとしている。
ロイズは、この一連の流れにより、ブロックチェーン上の取引と従来の銀行システムとの間で、資金が移動する仕組みを示したとしている。
同社は今回の取り組みについて、トークン化によって現実世界の資産をデジタル形式に変換し、購入や売却、移転を行える点を挙げている。また、プライベート台帳とは異なり、パブリックブロックチェーンを利用することで、幅広い業界参加を可能にしつつ、機密性も維持できるとしている。
また、ロイズはこの取引の一環として、カントン・ネットワーク上で自社のバリデータ・ノードを運用したと説明している。これにより、現金預金と同等のセキュリティと基準で顧客資源が管理されることを確保したという。
今回の取引は、ロイズが昨年アーカックスおよびアバディーン・インベストメンツ(Aberdeen Investments)と実施した、トークン化マネー・マーケット・ファンドの持分やトークン化国債を担保として用いた取り組みに続くものだ。
なお英国では、昨年9月に銀行・金融サービス業界団体UKファイナンス(UK Finance)が主導するポンド建てトークン化預金の実証実験が開始された。ロイズ・バンキング・グループも同実証に参加している。
参考:ロイズ銀行
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