JPYC(日本円ステーブルコイン)のレンディング市場が分散型金融プロトコル「Morpho」で正式に稼働開始されました。
Morpho上では複数の市場が提供され、ユーザーはJPYCを貸して利回りを得たり、担保資産としてUSDC・WETH・WBTCを預けてJPYCを借り入れたりできます。
日本円連動の資産運用手段がDeFi(分散型金融)領域でも利用可能になりました。
【初心者向け】MorphoとJPYCの基本知識
-
【Morphoとは】
-
暗号資産を「貸す・借りる」ことができる分散型金融サービス(レンディングプロトコル)です。
主な特徴は次のとおりです。
- 銀行や企業を介さず、ブロックチェーン上で直接お金の貸し借りができる
- 金利は需要と供給に応じて自動的に決まる
- 担保を預けることで、暗号資産を借りられる
- 市場ごとにリスクが分かれており、設計が比較的シンプルで透明性が高い
-
【JPYCとは】
-
日本円と価値が連動するステーブルコインです。
主なポイントは以下のとおりです。
- 1 JPYC ≒ 1円になるよう設計されている
- 価格変動が大きい暗号資産と違い、円とほぼ同じ感覚で使える
- 日本円ベースでの支払いや、DeFiでの運用に使われる
- 日本発のステーブルコインとして利用が広がっている
さらに詳しく知りたい場合 → JPYCとは?プロジェクトの概要・仕組み・強み・懸念点をまとめて解説
両者を組み合わせると何ができる?
Morpho × JPYCによって、「JPYCを貸し出して利回りを得る」ことが可能になり、「USDCなどを担保にしてJPYCを借りる」こともできます。
- Morpho:暗号資産を貸し借りするためのDeFi金融サービス
- JPYC:日本円と連動するデジタル通貨
- Morpho × JPYC:日本円感覚で使えるDeFiレンディング環境
MorphoのJPYCレンディング市場
MorphoのJPYCレンディング市場では、以下の市場が提供されています。
-
貸出(Earn)市場
-
貸したい人はJPYCを供給し、利回りを受け取れます。
-
借入(Borrow)市場
-
USDC・WETH・WBTCを担保にしてJPYCを借りることができます。
借入市場の担保は、下記の理由から最初は「USDC・WETH・WBTC」に制限されています。
- 「オンチェーンでの流動性が高い」:清算時に「売れないリスク」を減らすため
- 「価格オラクルが成熟している」:価格取得の信頼性が高く清算判断がぶれない
- 「ストレス時の清算挙動が予測できる」:市場クラッシュにどのくらいの清算がおきるかなどが分かる
対応する担保資産を増やせば、利用者が増える可能性はありますが、「清算の確実性」や「貸し手の資本保全」を優先した結果、この3つとなっています。
JPYC Vault機能
JPYC Vault機能は、貸出先(どのBorrow市場に出すか)をユーザーが探さなくてよい仕組みです。
JPYCを預けると資金が「JPYC Vault」に入り、Morphoがベストな借入市場(USDC、WETH、またはWBTC)にJPYCを割り当てて運用します。
Vaultのガバナンスとリスク管理はどうなっているのか?
JPYC Vaultは、Morphoの「キュレーターモデル」によって、役割と権限が分かれています。
-
【Curator(キュレーター)の役割】
-
キュレーターは、Vaultの「ルール設計」を担当します。
- JPYCを貸し出してよい市場(マーケット)を決める
- 各市場に最大でどれくらいのJPYCを割り振るかを決める
-
【Allocator(アロケーター)の役割】
-
アロケーターは、運用担当になります。
- キュレーターが決めたルールの範囲内でJPYCの割り振りを調整する
-
【ルール変更は即時反映されない(オンチェーン・タイムロック)】
-
Vaultの設定変更は、オンチェーンのタイムロックを経て実行されるため、ユーザーは「いつ・何が・どう変わるのか」を事前に確認できます。
ローンチ時点の主要リスクパラメーター
JPYCレンディング市場では、保守的な安全設計が採用されています。
- Liquidation LTV(清算ライン):86%
- 清算ペナルティ:~4.38%
- オラクル構成(Chainlinkから価格取得)
- USDC / USD
- WETH / USD
- WBTC / USD
- JPY / USD
- 金利モデル:AdaptiveCurveIRM(需要に応じて自動調整)
MorphoでのJPYCレンディング市場ステータス
PolygonチェーンでJPYCレンディング市場のステータスを確認できます。
貸出(Earn)市場でのJPYCの利回りは0.63%(2026年1月29日時点)。
借入(Borrow)市場での利率は2%前後となっています(2026年1月29日時点)。
まとめ
JPYC Vaultは、高い利回りを狙う仕組みではなく、円ステーブルをDeFiで安全に使うために設計されたレンディング基盤です。
貸出先の選定や資金配分は明確なルールのもとで管理され、担保資産もUSDC・WETH・WBTCに限定することで、清算の確実性と資本保全を最優先しています。
利回りは控えめですが、その分、長期的に信頼される円建てオンチェーン金融を支える土台として機能する設計になっています。
参考URL:
- JPYC Lending Markets are live on Morpho
- PAO TECH Labs 公式X
- Morpho
免責事項:このサイトに転載されている記事は、公開プラットフォームから引用されており、情報提供のみを目的としています。MEXCの見解を必ずしも反映するものではありません。すべての権利は原著者に帰属します。コンテンツが第三者の権利を侵害していると思われる場合は、削除を依頼するために service@support.mexc.com までご連絡ください。MEXCは、コンテンツの正確性、完全性、適時性について一切保証せず、提供された情報に基づいて行われたいかなる行動についても責任を負いません。本コンテンツは、財務、法律、その他の専門的なアドバイスを構成するものではなく、MEXCによる推奨または支持と見なされるべきではありません。