国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックの親会社であるコインチェック・グループ(ナスダック:CNCK)は12日、2026年3月期第3四半期(2025年10~12月)の決算を発表した。暗号資産市場の価格変動による影響を受けつつも、前年同期比で2桁の増収を記録し、最終損益は黒字転換を果たしている。
第3四半期の総収益は前年同期比17%増の1,435億円となった。この増収には、2025年10月に買収した仏アプロ社の収益131億円や、ステーキング収益7億7,700万円、さらにIEO事業による収益3億5,900万円が大きく寄与している。
一方で、顧客預かり資産は前年同期比17%減の9,485億円となった。本人確認済み口座数は13%増の約247万口座へ拡大し、顧客の保有トークン数量も安定していたが、ビットコイン
BTCやイーサリアム
ETH等の主要暗号資産の価格下落が資産評価額を押し下げる要因となった。
取引所の売買代金は25%減少したが、純利益は4億500万円の黒字となった。前年同期は米国ナスダックへの上場に伴う巨額の費用が発生し、約154億円の赤字だったが、今期はそうした一時的な支出がなくなり、利益が出る体質へと改善している。
機関投資家向け事業の強化も進んでいる。同社は親会社のマネックスグループ等から、カナダのデジタル資産運用会社3iQ社の株式約97%を取得する契約を締結した。この取引は規制当局の承認等を経て2026年第2四半期に完了する見込みで、グローバルな事業拡大を目指す構えだ。
相場低迷で個人取引が減少する中、アプロ買収効果やIEO収益で増収を達成した点は、収益源の多角化が機能し始めた証左だ。単なる取引所モデルから、特定の収益源のみに依存しない、厚みのあるビジネスモデルへの進化が順調に進んでいると言える。
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