この記事の要点
ブラジルの連邦下院議会で2026年2月9日に、ビットコイン(BTC)を国家の戦略的準備資産として保有する制度「RESBit(Reserva Estratégica Soberana de Bitcoin)」を設立するための法案(PL 4.501/2024)に対し、内容を大幅に強化した修正案(代替案)が提出されたことが明らかになりました。
ビットコイン国家戦略準備金(RESBit)の創設を求める法案は元々、エロス・ビオンディーニ議員によって2024年11月に提案されていましたが、今回はこの法案の修正板が経済開発委員会に提出されたと報告されています。
ルイス・ガスタン下院議員によって報告された今回の修正案は、単に国家がビットコインを保有することだけ記載したものではなく、最大100万BTCの取得目標、キャピタルゲイン税の完全免除、セルフカストディ(自己管理)の権利保護などといった、仮想通貨の普及と保護に関する極めて包括的かつ革新的な条項が含まれています。
提出された修正案のテキストによると、この法案は国家財政の多様化、インフレおよび地政学的リスクからの保護、そしてブロックチェーン技術の促進などを目的としています。
当初の案では「外貨準備の最大5%」という記述がありましたが、今回の修正案ではより具体的かつ野心的な数値目標が条文(第2条)に明記されました。
特筆すべきは、押収されたビットコインの扱いに関する変更です。これまでは警察などが押収した仮想通貨は競売にかけられ、市場に売り圧力を及ぼすことがありましたが、本法案が可決されれば、それらは「国家の貯蓄」として永久的にロックアップされることになります。
今回の修正案が画期的である理由は、国家の購入計画にとどまらず、一般のビットコインユーザーに対する大幅な権利拡大と規制緩和が盛り込まれている点にあります。法案の第2部は「ユーザーの権利」に焦点を当てており、ブラジルを世界で最もビットコインフレンドリーな国に変える可能性を含んでいます。
法案の第7条では、「ビットコインおよびその他のデジタル資産の売買によって得られた利益(キャピタルゲイン)は、取引額に関わらず所得税を免除する」と明記されている。これが実現すれば、ブラジルの投資家は仮想通貨取引における税負担から完全に解放されることになり、市場への資金流入が劇的に加速することが予想される。
第4条および第5条では、ユーザーが仲介業者(取引所など)を介さずに、自身の秘密鍵を使って資産を管理する「セルフカストディ」の権利を強力に保護している。また、「ユーザー自身の管理下にあるウォレットへの資産転送を制限または阻止するいかなる規範や行政行為も無効とする」と定めており、政府や銀行による不当な送金制限を法的に禁じている。
さらに第10条では、ブラジル連邦歳入庁の「規範命令第1888号(Instrução Normativa nº 1.888/2019)」の廃止を提案している。これは現在、ブラジルの仮想通貨取引所やユーザーに課されている厳格な取引報告義務であり、業界にとって大きな負担となっていた。この撤廃は、規制の簡素化とプライバシー保護への大きな転換を意味する。
この法案は現在、経済開発委員会(CDE)などの委員会での審議プロセスにあります。報告者であるルイス・ガスタン議員が「承認」の意見を表明していることから、委員会での通過は有力視されていますが、最終的な成立には下院および上院本会議での可決と大統領の署名が必要です。
もしこの法案がこのままの内容で成立すれば、ブラジルはエルサルバドルのような国に続き、国家レベルでビットコインを戦略的に採用する主要国となります。特に「100万BTC」という規模は、現在の価格換算で国家予算に匹敵する巨大なものであり、実現すれば世界の金融市場におけるゲームチェンジャーとなると注目されています。
ガスタン議員は「ビットコインは主要な世界的暗号資産として、またデジタル価値の保存手段として確固たる地位を築いている」と結論付けており、ブロックチェーン技術の国家戦略への統合を強く推奨しています。もし実現すれば、ブラジルは南米のみならず、世界のデジタル金融地図を塗り替える存在となるでしょう。
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source:Câmara dos Deputados (PL 4501/2024 Substitutivo)
サムネイル:AIによる生成画像


